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掲載日:2011年5月22日

親の生き方のしめし方
〜子は鏡です〜

安藤美紀子さん 開催日:2011年4月16日(土)
会 場:コーヒー屋シュッツ
話し手:安藤美紀子さん(おそうじワーカーズ「きらら」

目次

 


1.自己紹介

安藤美紀子さん

私は石鹸を使う「きらら」というお掃除ワーカーズをやっています。せっけんの使い方の講習会などもやっています。合成洗剤を使わなくても十分きれいになりますよ、ということを仕事にしています。生き物にはやっぱりせっけんです。

手あれとかしませんか。(水で洗い物や掃除をすると手が荒れる、の声)。水を使うと油分が取れるんで、後で何か保湿剤などつけたほうがいいですよ。

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2.「考える子」に

私は所沢に住んでいて、子供が5人います。長男が29歳で、以下28,26,24,19歳の5人です。29歳の長男と、28歳の長女は結婚しています。長女は川口在住で8月に出産予定です。

私は大田区で保母の仕事をしていました。今から35-6年前です。そのころの子供って指示待ちの子が多いでした。言われたことしかできないのです。私はすごく腹がたちました。"そんなこといちいち聞かないでやんなさいよ"という気持ちでした。それで自分の子供には考える子になってほしいと思いました。

子供ができるときに夫と相談しました。「あなたはどういう子に育てたいと思う。私はこう思っているよ」と。つい最近「そういう話をしたよね」と夫にしたところ、「うん、そういう記憶はある」、「あなた、何て言った」と聞くと、「覚えてないな」という返事。実は私も覚えてないんです。なにしろ私はそのころ"女帝"をやっていたもんですから。

「考える子」にというのは、同時に「考える親に」ということです。考える人間になりたいと思っていました。どうしてかというと、例えば活字になっているものはすぐ信じてしまう、手書きのと比べてすぐこちらの方が信頼があるように思えてしまう。

私の子供のころってちょうど台所用合成洗剤「ママ○○」が出た頃で、テレビのCMでイチゴを洗いおけに入れて、ママ○○をピュッピュッとかけてイチゴを洗うような場面がありました。私はあれがあこがれでした。

うちの母なんかは塩で洗っていましたね。塩で洗うなんて古臭いやり方でなく、ピュッピュッと入れて洗うことがとてもナウくて新しいスタイルに見えたんです。今から考えれば、テレビのCMに踊らされてたんですが、自分自身物事をよく考えていなかったんですね。ですから子供には考える人になってほしい、というのはありました。

結婚したときに入った生活クラブ生協では、食の安全ということもありましたし、環境のことでせっけんを使うということもありました。でもせっけんが環境にいいのはわかるけど使いにくいということがあります。そのころの生協のキャッチフレーズに「加害者にならないために」と書いてありました。"ああそうか、自分が食べるもの、使うもので知らず知らずのうちに加害者になっているのではないか、"と考えるようになりました。

自分が物を選んで買う、その時その時に何を判断基準にするかを考えるとき、その基準は加害者にならないことなのです。もちろん被害者にもなりたくないのですが、5年先、10年先の次の世代に豊かな自然ときれいな水を伝えたい、自分も考える大人になりたいし、子供にも考える子になってほしいと思っています。

私はすぐ答えを出すほうだったんですが、保育園に勤めていた時代に、「これは何?」にといわれたら、「それは青だよ、黄色だよ、それは月だよ」と答え「この葉っぱ何?」「それはクローバーだよ」と言ってきましたが、でも子供に聞かれたら「何だと思う?」と本人に考えてもらいたい、と思ってきました。

それって結構面倒くさいですし、私が思っている答えと違っていたりしますが、それを否定しないようにしました。否定すると子供が答えを言っても"どうせお母さんは否定するんだから考えても無駄だ"とか思ってしまうと考えました。

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3.せっけんとの関わり

私は10月に結婚して、11月には生活クラブ生協に加入してせっけんを使い始めました。でも今よりも使いにくかったり、臭かったりしてたので、使用をやめました。ずっと30年間使い続けていたわけではなく、挫折もしていました。「やっぱり合成洗剤のほうが使いやすいな」と。

母は今84歳ですが、80のときに自分史を書いて出しました。それを読んでいると母もせっけん運動をしている時期があったんです。それって私にはあまり記憶がないのです。ただ洗濯干し場が2階にあったのですが、そこに植木鉢がいっぱいあって、洗濯機はありましたが脱水機はローラーで絞るものでした。

実家は自動車の修理工場で、住み込みの人がいて、いまでいうツナギの労働着を母が洗っていました。生地がすごく分厚くて、ローラーで絞って干しても時間がたつとポトポト落ちてくるのです。そんな母を手伝って洗濯物を干していたとき母が言いました。「植木鉢の上に干さないで」と。「せっけん水が落ちて植木が枯れるから」とのことでした。その時は何の疑問も持たず、はいそうですかと干していたのです。その頃ちょうど合成洗剤が出始めた頃だったのです。「N○○」とか「白さとかおりの」とか、N○○の箱を開けると、「金銀パールプレゼント」とかテレビCMでどんどんやっている時代だったのです。

洗濯洗剤で加害者になりたくない、私が今流している洗剤で子や孫に害をもたらさないようにしたい、流した水が地球を壊したら将来困る、としたら今使わないようにしよう、と思ったわけです。

子供たちにも生まれたときからせっけんできました。でも挫折したときもありました。つわりがひどくて、雨で家の中に洗濯物を干しているとせっけんのにおいが気持ち悪くて、うぇーという感じで、こんなくさいものはいやだと思ってしまいました。ずっとこだわってはいましたが、ガチガチではありませんでした。

2番目の子が小学校のとき、夏休みの宿題で小松菜の発芽実験をやりました。そういう子でもお年頃になるとCMで流されるシャンプーに目を奪われます。サラーッとかやってますよね。それに憧れて内緒で買って中味をせっけんシャンプーの容器に入れてありました。でもすごい匂いがするからわかってしまうんです。

うちは小学校になったら自分のお茶碗を洗うことになっています。中学になったら自分で洗濯します。するとみんなと白さが違うのです。合成洗剤は蛍光増白剤が入っていますから輝く白さに染められます。せっけんで洗うと汚ならしく見えます。娘がその話をしたとき、「あなたは正しいのよ。ピカピカの人は悪人なのよ」みたいな言い方をしてしまいました。娘も"まあしょうがない"と思っていたんでしょうが、中学・高校になって合成洗剤の「A○○」なんか使うようになり、私は「そんなのは外の水道で洗ってちょうだい、私の洗濯機を合成洗剤で汚さないで!」、とか言ってました。しかし流してしまったら同じなんですね。

私の家では就職したら家を出るとなっているので、家を出るときせっけんを持たせました。でも何ヶ月たっても「せっけんがなくなった」って言ってこないんです。娘は合成シャンプーを使う有様でしたが、私の友達に言わせると、「ほっといて時間がたったら戻ってくるわよ」、とのことです。

3番目の娘は就職後半年位して、「お母さん大変!頭に湿疹がいっぱいできた」というのです。「そりゃ合成シャンプーだ、せっけんに変えなさい」と私は言って、変えたら本当に直ったんです。本当は仕事のストレスだったかもしれないんですけど、本人はそれでせっけんシャンプーに変えました。そうするとうちの兄弟は仲がよくて、どういうネットワークかわかりませんが、みんながせっけんシャンプーに変えました。

2番目の娘は結婚して「だんなの頭が薄くなってきた」というんですよ。「せっけんシャンプーを使いなさいよ」と言ったら、おまわりさんなものでなかなか生協組合員になれないんですが、今はネットで売ってるのでそこで買うようになりました。8月に子供が生まれるのでせっけん使ってくれればいいなと思うのですが。

長男は結婚するとき洗剤のいらない、ブーツも洗える高額な洗濯機を買って、せっけんはいらないと言うのです。私はお嫁さんにはものが言いにくいし、息子にも「お母さんの価値観を押し付けるな」と言われてて、息子が「せっけんでないと」と言えばいいのにそれも言いません。

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4.子供達の人生、私の人生

子供は親の鏡だし、子供が生まれてからは子供の目を気にするようになりました。完璧な親はいないし、私はもともとダメ親ですが、ここのところだけはという信念をもってやっていると言う姿勢は見せてきました。

子供4人が小学生の時期がありました。1、3、5、6年でした。生活リズムをちゃんとしようとやってきました。考える子になるためには頭がいつもすっきりしていることが必要で、眠たい気分では授業も頭に入りません。早起きの習慣をつけるため、早寝をする習慣をつけるようにしました。早寝早起きで生活のリズムをつけて、昼間ぼーっとすごさないようにしました。学校で友達と元気に遊ぶためにも大事なことでした。時間を守ることは一所懸命やってきました。

長男が高校受験のとき、"受験生の母は何をすればいいの?"と聞いたら、「食事の時間を規則正しくすることだ」と先輩に言われ、ああそうかと。うちは中学が目の前で部活を終えて帰ってきても6時すぎくらいで、夕飯6時半と決めていました。その時一番下の子は2,3歳でしたが、夕飯6時半は子供もお腹がすいているときで、ちょうどよく食べられました。その頃は朝錬もあって6時に起きて豚カツ、肉団子などよく食べられるね、と言われながらも本人は喜んで食べて中学校に行きました。

長男は29歳ですが虫歯がありません。歯科検診だけは毎年受けさせました。トルシエ監督は虫歯がない選手を日本代表にしました。奴隷時代、虫歯のない奴隷は高い値がついたと言われています。歯が丈夫でないと食いしばるエネルギーも沸いてきません。上3人は武蔵野市にいる時に生んだんですが、母子手帳をもらったとき「歯の健康管理も母親の務めです」みたいな事が書かれていたんです。

子どもの兄弟仲がいいのは親の態度で決まるのではないかと思います。私も5人兄弟ですが仲はあまりよくなかったのです。姉が優秀で勉強がよくできて、父は子供は勉強ができればいいと考えていたようなので、姉は家の手伝いなんかしなくてよかったんです。遊んでいる私は手伝いさせられました。お手伝いが嫌いではなったのですが、私だけがやらされるのは不満でした。

すぐ上の姉からは「美紀子は子供の自慢話ばかりだ」と言われます。本当にそうかもしれません。子供は自分にないものいっぱい持っています。私はせっかちですぐカッとなりますが、子供は違います。長男が高校1年のとき、私がなんかで頭ごなしで怒ったことがありましたが、そのとき長男は「僕はお母さんと話し合いがしたいんだよ。そんな言い方をしたら話し合いができないじゃないか」と言ったんですね。私は感心しましたね。この子はもう社会人でもいいくらいだと。その後も子供に気づかされたり、教えられたりしましたね。ご近所の子供たちも結婚する人が出てきて、親と話をすると「生活やっていけるか心配だ」とかよく聞きますが、私は心配したことはありません。どんな家庭を築き、子供にどんな教育するのか見たい、楽しみと思っています。

長女の結婚披露宴の際、両親への感謝の言葉で、長女は「お母さんはとっても怖かったけれど、今の自分があるのはそのおかげです」というんです。長女はデパ地下の仕事をしていますが、長女の上司が「女性店長は初めてで、部下が40人います。それをまとめていくのは大変なこと」と言うのを初めて聞いて、"へーぇすごいんだ"と。人の話しを聞くとか上手です。私は反面教師だったんだなと思います。私はすぐ頭ごなしに叱ったりしますから。「私は正しい、正しいことは教えてやらねば」とばかり思っていますから。子ども同士がどのように話してきたのか知りませんが、私がきびしい分、本人たちはしなやかにやってきたようです。

夫婦は仲良くが一番と思っていますが、夫から言わせると私は女帝だそうです。私は夫が子どもをしかるのが物足りなかったです。"もっとバシッと言え"みたいな。ですから夫に子どもをしかってくださいと言ったことはないです。私がしかるものですから。

夫は朝早く夜遅いので、子どもの小さい頃は文通してました。私が子どもの代筆をするのですが、"今日は○○君と遊んだ"とか。夫は夜それに一言書きます。今から考えるとそういうノートとっておけばよかったと思うんですが。お父さんにはなぜかいいことしか書かなかったですね。するとお父さんも日曜日に会うとほめる。結果的にはそれがよかったようです。ほかの家ではお父さんと日常的なつながりがなく、経過を知らないのに日曜になるといきなり怒られて、お父さんは怖いと敬遠されることがあるようですが、我が家はそうではありませんでした。

兄弟仲がいいのはいいことで、娘はハーレーに乗っているんですが、彼氏が乗っていたからなんですが、それを家族で知らなかったのは夫と私だけだったんです。私はバイクを嫌っていて、そのことを長男には言ってました。長男は小さいときから自転車好きでそれが高じてバイクになったら困ると思っていたので、「バイクはダメよ」といってました。それを子どもたちは聞いていたので、娘がハーレーに乗っていることは秘密でした。

私がいないときに娘がバイクに乗ってきたらしいんです。一番下の子がいましたが、お母さんがバイク嫌いを知ってて娘がバイクで来たことは黙っていたようです。しばらくして娘が「見せたいものがある」というので、その時初めてハーレーを見ました。びっくりしたんですが、娘ははじめ彼氏のバイクの後ろに乗っていたんですが、あるとき高速を走っているとき雨になり路肩に止めて雨具を出そうとしたら、倒れてしまって手に怪我したというんです。それで"今後もし何かあったら父母は彼を責めるだろう"と思って自分で乗ろうと思った、ということなんです。

義務教育の間は親の責任だと思っていたので、口も手もガンガン出しました。私の両親はわりと裕福な暮らしだったんですが、長男はお母さんは自分がしてもらったことを僕たちにしてくれない、と言うんです。「それは残念ね。親が違うからしょうがないよ」(笑)といったんですが、高校以上については親の義務ではないと思っていたので、お父さんに「高校へ行かせてください」とお願いさせました。お願いさせてアルバイトは禁止にして、「アルバイトしたいんだったら高校やめて働きなさい、勉強する場所でしょ」と言ってました。

一番下にはちょっとてこずりましたね。こちらも年でエネルギーがないので、「子は親の鏡」なんて言ってられないんです。中学のとき学校から「相談室にいます」という電話がありました。

まあいろいろありましたがみんな一応大学も出て就職しました。長男の嫁は「お父さんお母さんが仲がいいので、目標にしています」といってくれますが、私は相手のご両親とも友達感覚でよくお出かけします。花見とか食事とかしています。友達には「トラブルがあったらどうすんの」といわれますが、"トラブルがあっても分かり合えればいいんじゃない"と思っています。友達は、「信じられない、」という人もいますが、そういうことで分かり合えることもあると思っています。

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5.合成洗剤とせっけんの違いを体感〜歯磨き実験〜

安藤美紀子さん

これが各自のコップです。水道水で口をゆすぎます。それでジュースを味見します。今の味が本来の味に近い味です。それを覚えておきます。

次にこの歯磨きを舌にちょっとつけます。それをゆすぎます。そしてジュースを口に含みます。同様に別の歯磨きでも同じことをやります。

最初の歯磨きと後の歯磨きではジュースの味は変わったでしょうか。後のは苦く感じませんでしたでしょうか。

(感じた、違う味がした、などの声) 安藤美紀子さん

実はこれは舌の味蕾(みらい)の写真です。通常は同じ方向を向いている味蕾の細胞が、合成歯磨きによってぐちゃぐちゃになってしまいます。細胞が傷ついてジュースの味を苦く感じるのです。歯磨きした後ものを食べるとどうですか。

合成歯磨きは体に吸収しやすいのです。細胞が傷ついて体によくないのです。

またこの写真はかいわれだいこんの発芽実験です。水、せっけん、合成洗剤をしみこませた綿の上にかいわれの種をまいて、成長の具合を見たものです。

安藤美紀子さん

水、せっけんの成長具合はあまり変わりませんが、合成洗剤ではほとんど発芽していません。

歯磨きや洗剤の包装には成分が書いてあります。「ヒアロル酸・・・」というのは合成の界面活性剤です。石油から作られたものです。界面活性剤とは、水と油が混ざりやすくするもので、その力で油にまみれている汚れを水の中に溶かしだすのです。

せっけんも界面活性剤ですが、天然の油脂から作られます。こちらはせっけんを界面活性剤に使っている歯磨きです。

合成洗剤は海に流れていき分解されるまでに3ヶ月くらいかかります。魚に蓄積します。せっけんは1日で分解されます。

水道水は川の水を取水してますが、分解されない合成界面活性剤が水道水に混入したりしています。

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(質問)

Q  合成洗剤は薄めたらいいのでしょうか。

A  薄めても悪い効果は変わりません。

Q  中性洗剤も合成洗剤ですか。

A そうです。中性とついているのでやわらかいようなイメージですが、成分は合成洗剤です。

Q  廃油を使ったせっけん作りはすごいにおいがして気持ちが悪くなりますが。

A  においはしょうがないですね。えびのにおいとかしますね。

Q  10代になるとよそと比べてウチは、とかありますが、せっけんを使うということで周りの反応はどうだったのですか。子どもどうし摩擦はなかったのですか。

A  あったと思うんですけど、うちではテレビを見てもいいのはサザエさんと動物奇想天外くらいでしたから。でもけっこう兄弟で遊んでましたね。子どもの性格にもよります。見たことのない番組の話でも中に入っていける子どももいますし、そうでない子もいます。家にゲームがないから、ゲームのあるうちに行っても負けるので、行かない。(家で文句は出ないんですか)。出ません、お母さん怖いから(笑い)。理屈でもやっつけるから。子どもは今になって、せっけんのことも含め子どもは子どもで大変だったといってますが、まあそういうことだったんでしょうね。兄弟の間で話し合ってたりしたんでしょうね、多分。

でも理屈ばかりでなく、一緒に遊びました。外食は経済的なこともありほとんどしませんでしたが、レストランごっこなどして遊びました。テーブルクロスを変えたり、メニューを作ったり。内容はいつもの手作りご飯なんですが。

Q  親がちゃんと役割してれば勉強する子になるんでしょうか。

A  勉強するかしないかは興味があるかないかじゃないでしょうか。子どもには小学生新聞を取ってあげてました。読んでやるんです。11mのイカが釣れたとか、そうするとメジャー持ってきて長さを測ってみたりしてました。

またこどもには家庭の仕事の分担があるんです。トイレや風呂の掃除、ウサギの世話とか。子どもは作文でお手伝いではなくうちは仕事です、なんて書いていたり。子どもに家族の一員であることを自覚させることが必要でした。そうでもしないと5人の面倒は大変でした。四角い部屋の真ん中しかそうじしなくても、掃除機かけてくれてありがとう、とねぎらいます。次男は今大学生ですが、幼稚園から風呂掃除をやっていて、たまにバイトでできないときお父さんがやるとお父さんに「ありがとう」っていいます。完全に自分の仕事と思っています。

子どもには知恵を育てたいと思ってました。知恵は体験から生まれると思っていて、仕事をやらせました。色物と一緒に洗濯したり、ポケットにティッシュを入れたまま洗濯するとダメだと自分でわかります。

(終わり)

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