掲載日 : 2016年3月19日
講 座 名 | : | 大人の平日クラブ 東武動物公園の周辺地域 水と緑の笠原沼新田を歩く | |
案内人 | : | 見沼たんぼ地域ガイドクラブ | |
開催日 | : | 2016年3月10日 (木) |
東武動物公園には来たことがあるけれど周辺はどんなところ?と探検に出かけました。
遠く八代将軍吉宗の時代、江戸で人口が増えたためあちこちに開拓された水田の一つがここ笠原沼新田です。時代は過ぎて、町民参加によるまちつくりが始まり、1980年代初めに当時の町長の「世界のどこにもない空間を」という発言を元に建てられた名建築が複数あります。その中で、コミュニティーセンター「進修館」と、「町立笠原小学校」の内部まで入れていただき、見学することができました。
進修館は、すり鉢状の中庭を囲むように建つ独創的な建物で回廊から自由に外に出入りできます。町議会が行われる議場に置かれた机や椅子の不思議な形に目を見張りました。椅子の背は町に多数そびえる送電線の鉄塔をイメージしているとかで、高ーくとんがっています。集会室も調理室もユニークな調度が置かれていました。
東武動物公園の木製ジェットコースター脇に沿って、昔の姿を残す旧新田の跡や隣接する雑木林を歩き、ガイドさんの詳しい解説で野鳥や木々の観察会。小学校の放課後を待ちながら、農業公園「新しい村」で地場野菜を買ったり、カフェでホットゆずを飲んで一休み。
4時になり、いよいよ小学校の見学です。教頭先生が会議で手が離せず「お好きにどうぞ」とのことでしたので、ガイドさんの先導で校内の隅々まで自由に見させていただきました。建物の形がユニークです。壁の色はくすんだ桃色、柱には何やら文字が刻まれたタイルがはめ込まれています。曲線を描いて伸びる2階の外廊下から屋根のかかった階段が校庭にいくつも伸び、まるで竜宮城のよう。廊下の隅に雑巾が干してあり下駄箱に運動靴があるので学校だとわかりますが、それがなければ、およそ学校らしくない空間です。教育方針も「裸足で過ごせる学校」という伝統があり、廊下で出会う児童たちは足指が開きがっちり大地をつかみ力強い足をしていました。
( 報告:にんたろう )
( 本講座チラシ PDF 178KB)