掲載日 : 2017年6月27日
講 座 名 | : | 子どもたちの未来を考える学習会 格差社会を終わらせよう! 〜『社会運動』編集長 白井さんのトーク&ディスカッション | |
講師 | : | 白井 和宏 さん | |
開催日 | : | 2017年6月24日(土) |
はじめに講師の白井さんから、いまの日本の子どもが置かれている状況について、世界各国のデータなどを交えて説明があった。日本では、子どもの6人に1人が貧困と言われており、子どもの貧困=大人の貧困=国の福祉政策の貧困と言える。日本では、厳しい労働環境や少ない収入、さらに社会保障制度の希薄さによって、格差が広がっていることを共有した。
世界的に見ると、「幸福度」1位はデンマーク、日本は53位。その他、「生活満足度」1位はオランダ、日本の「教育の格差」は27位、「所得の格差」は34位となっている。そんな日本社会の現状をふまえ、私たちに何ができるのか?このことは、子どもの貧困や格差に関心を寄せている、あるいは地域で活動している参加者のみなさんの大きなテーマだった。
後半のフリートークでは、それぞれが感じたことや思っていることを声に出し、他の人の意見に耳を傾け、何かしなくてはという気持ちが高まったように思う。白井さん曰く、「税金はどんな社会にしたいのかを表すもの。納税者は払った税金の使い途をチェックすることが必要」という。私たち市民は税金を払う責任だけでなく、主権者市民としての権利を行使すべきだと痛感した。
以前、『下流老人』の著者である藤田孝典さんの講演会で、貧困について「お金が無いだけではなく、つながりがない場合に貧困となる」と聞いた。地域でつながりをつくるための一歩として、1日最低でも1人、知らない人に声をかけるようにしている、という参加者からの行動提案もあった。
これからも、お互いに感じたことや思ったことなど意見交換のできる場を作っていこう!と思っている。
(報告:よっしー)
1957 年神奈川県横浜市生まれ。現在、市民セクター政策機構 専務理事。訳書に『遺伝子組み換え食品の真実』(白水社)、『緑の政治ガイドブック』(ちくま新書)、著書に『家族に伝える牛肉問題』(光文社)などがある。
( 本講座チラシ PDF 180KB)