掲載日:2023年1月5日
講座の記録
講座名 | : | 食と環境カレッジ2022 【全5回】 〈 SDGsとソーシャルアクション 〉 第2回 ゲノム編集食品の真実 ~ タネから考えるわたしたちの未来 ~ | |
講師 | : | 印鑰(いんやく) 智哉 さん(日本の種子を守る会アドバイザー) | |
開催日 | : | 2022年7月22日 (金) |
印鑰 智哉 さん
遺伝子組み換えのメリットとして掲げられてきたことが、実際には全く逆効果になっていることが近年の調査やデータから次々と判明してきました。遺伝子組み換えを推進してきた企業は、遺伝子組み換え作物の耕作地が減少・頭打ちになってきた危機感から、「新しい夢の技術」としてゲノム編集技術を推し進めようとしています。
でもゲノム編集は、「特定の遺伝子を破壊し、その壊された遺伝子が元に戻るかどうかは運任せ」、という従来の遺伝子組み換え技術よりもっと質(たち)の悪い技術なのに、推進企業やそれに賛同する政府は「遺伝子を組み換えしていないから在来の物と同じ」と詭弁を弄しています。
ゲノム編集技術はまだまだ完成された物とは言えず、原子力発電技術と同じ。実験室から外に出してはいけない技術です。気候危機に対抗できる性質は古くから作られ続けてきた品種の中にありました。生物多様性こそが様々な危機を乗り越えて行けるもので、既存の品種を守って行くことが大事です。
最近、ゲノム編集トマトの苗を無償で学校に配ろうとする動きがあります。既成事実を作らせないよう、子どもたちを実験台にしないよう、自治体や学校に働きかけて阻止して行きましょう。「食べたくない」と声を上げ続けて行くことが、私たちの望む未来を作っていくのだと強く実感しました。
報告 :雫石
( 本講座チラシ PDF 201KB)