掲載日 : 2011年 10月18日
講 座 名 | : | 「協同組合について学ぶ連続講座」 (全3回) 第2回 「協同労働の協同組合」 〜モンドラゴンの成功事例に学ぶ〜 |
講師 | : | 富澤賢治さん ( 聖学院大学大学院 政治政策学研究科教授) |
開催日 | : | 2011年10月1日 (土) |
今回の講座は、国際協同組合同盟(ICA)の100周年記念大会(1995、マンチェスター)で採択された新しい協同組合原則の第7原則「地域社会(コミュニティ)への関与」と、協同労働によって地域社会を豊かにしてきたスペイン・モンドラゴンのお話でした。
第7原則は、協同組合が本来持つ「共助」を踏み越えて新たに追加された原則であること、人々が存在する基盤である地域社会を豊かにしないと自分たちの発展はない、という富澤先生の解説に、なるほど!と納得した人が多かったようです。
モンドラゴンに関しては、同じ協同組合の仲間として元気の出るお話でした。内戦で荒廃した谷間の小さなまちで、次々と新たな仕事を生み出し、金融や教育、共助の仕組みを整備し、さらに仕事が増え、働く人も増える、そしてまちが元気になる、いい循環の輪ができています。日本でも働く人の協同組合法が整備されていれば、東日本大震災の被災地の人々の力を引き出すことができ、復興が早まるのではないかと思います。先日、NHKテレビで紹介された重茂漁協では、協同組合の理念に基づき、一人一人が協同して復興への道を歩み出しています。
日本でも、働く人の協同組合法をできるだけ早く制定し、人々の自主性に基づき、たくさんの仕事が生み出されていくコミュニティ豊かな社会にしていきたいと思います。
( 本講座チラシ より転載)
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